第3話
kenは、公衆電話BOXに着くといつものようにポケットから大量の10円玉を取り出し電話を掛けた。10回程呼び出し音が鳴るがなかなかでない。やはり悪戯かと切ろうとした瞬間、受話器から少女の声で「もしもし・・・」と小さな声が聞こえた。相手が、公衆電話の為か相当警戒しているようだ。
ken「手紙をもらったんですが・・・」
sayu「kenさんですか?」
ken「はい」
sayu「私はsayuです。この前は、傘有難うございました」
少し話をしたが確かに声を聞くと、いつもCDで聴いているsayuの声に間違いない。すると
sayu「いつもライブに来るんですか?」
急に話の内容が変わった。
ken「行ける時は・・・。本当にM女のsayuさんですか?」
kenは、思わず聞いてしまった。
sayu「本当ですよ。ビックリしましたよね」
ken「えー、まあー」
sayu「kenさんってasamiちゃんの大FANなんですよね?」
sayuは、この前のライブでkenが必死にasamiを応援しているところを見ていたのだ。
kenは、そこぞとばかりに張り切って大きく「ハイ!」と答えた。
sayu「やっぱり・・・」
sayuは、少し悲しげな声で言い長い沈黙がながれた。kenは、慌てて
ken「でもsayuさんも大好きですよ。本当に・・・。特に決めポーズのうさちゃんピースなんかとっても可愛いいしね」
sayu「やったー」
とても、無邪気に喜ぶsayuの声を聞いたkenはなんて純粋な子だなとまたしてもsayuに少しひかれるのであった。