第12話
sayuとの夢のようなデートから数日がたち、福井でのライブ前日になりました。kenは、今でもあの日のことが夢のように思えてなりません。kenは、夜行高速バスで福井に向かう車中で、sayuオンリー応援の約束をしたことに少し後悔している自分がいました。やはり、今でも一番好きなのはasamiだと・・・。早朝福井に到着すると、まさに白銀の世界。kenは、その大雪の中歩いて会場に向かうのでした。一体、何を思いながら・・・。また、時を同じくしてsayuは、羽田空港にいました。会場へは、小松空港まで朝一番の便で向かう予定になっていたからです。そこで、大事件です。空港で、sayuが歩いていると空上から植木鉢が落ちてきたのです。危機一髪助かりましたが、本当に危ないところでした。
マネージャー「大丈夫!危なかったね」
sayu「は・い・!」
マネージャー「気をつけたほうがいいよ。最近、この前sayuが変な男と一緒に渋谷を歩いているのを見た。どうなっているんだ。爆破してやる、と言った脅しの電話がすごいんだ」
sayu「そうなんですか?」
マネージャー「渋谷には行ったのか?」
sayu「は・い・!」
マネージャー「その人とは当分接触しないほうがいい。お互いの為にもそれがいい」
sayu「どうしてですか?今日はわざわざ私の為だけに応援に来ているんですよ・・・遠くから・・・」
マネージャー「今日のライブ、その人の事は絶対に無視しなさい」
sayu「絶対嫌です」
マネージャー「言うことが聞けなければ何がおこるか分からないし危険なのでライブには出さん、どうする?」
sayuは、渋々分かりましたと承諾するのであった。
そうして、二人の心は迷宮のごとく迷いながらライブがスタートするのでした。