第8話
今日は、sayuとの約束のデートの日だ。kenは、かなり緊張しながら待ち合わせの15分前には渋谷のドトールに着いていた。いつものように注文はパスして水を持って2階に上がる。しばらく待つと、「お待たせ!」sayuの明るい声が聞こえたので、kenは振り向くと一瞬自分の目を疑いたくなるような光景が映ったのである。あまりの衝撃で心臓が止まり口から出そうになる程だった。なんと、sayuと一緒にasamiも来ていたのだ。kenは思わず「聞いてないよーー」と叫びそうになる。
sayu「asamiチャンも連れてきちゃった」
  「だってken君asamiチャンの大FANだもんね」
asami「こんにちは!」
kenは、大パニックに陥り何が何だか分からなくなって声も出ない。
sayuとasamiも席に着いて、いかにも異様な空間がそこには出来ていた。
sayu「ken君は水飲んでいるの?」
ken「昨日のライブでグッズのバッジ付ペットポトルの水たくさん買ったから・・・」
sayu「もちろん私のバッジが欲しくてよね」
kenは、本当は隣にいるasamiのが欲しいとは言えずついつい「うん」と答えたのである。
sayu「いったい何個買ったの?」
ken「5個」
sayu「私の出た?」
kenは、本当はsayuのバッジを当てていたが実はasamiの物とトレードしていた。
ken「出なかったよ」と嘘をつく。
sayu「私の愛のパワーがたらなかったのかな・・・」と悲しそうな声でつぶやいた。
それを聞いたkenは、少し胸が痛んだ。実際は大フィーバーだったから・・・
ken「でも、この水飲むと何でも願いが叶うらしいよ」
sayu「本当ー」「私も飲みたいー」と元気になりはしゃぐsayuを見て無邪気で可愛いなと思ったのである。
すると、sayuの携帯に一本の電話が入る。事務所からだった。
sayu「ちょっと待っててね」と席をはずし、kenとasamiのツーショットが出来上がったのである。kenがずっと夢見ていた時が今・・・